米国、イスラエルはイラン攻撃をただちに止めよ!
高市政権の戦争支持・協力・参戦、絶対反対!
無法な軍事侵略糾弾!
2月28日、アメリカとイスラエルは、イランに対する大規模な攻撃を行ない、イランの最高指導者ハメネイ師を含む政権指導部、革命防衛隊の幹部など多数を殺害した。攻撃は民間人にもおよび、南部のミナブでは170人以上の小学生が犠牲となった。空爆は日に日に規模を拡大し(3月3日、米中央軍の司令官は、米軍はこれまでにイラン国内の約2000の標的を攻撃、作戦開始から最初の24時間の攻撃の規模は2003年のイラク戦争初日のほぼ2倍だと述べた)、イラン人の死者は3月9日までに1300人を超えたと報じられている。
イランと米国は、オマーンを仲介国として、核開発問題についての協議を継続中で、攻撃の2日前の2月26日にはスイスで3回目の協議が行なわれ、イラン側の譲歩で合意にむけてかなりの進展があったと伝えられていた。そうした外交的努力がなされていたさなかの武力行使であり、文字どおり〝騙し討ち〟であった。卑劣極まりない所業と言わざるを得ない。
トランプは、今回の攻撃を「イランに核兵器を保有させないためだ」と言っているが(2月28日)、イランは一貫して核兵器製造の意志も計画もないことを表明しており、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長もイランが「核兵器を製造している証拠はない」と述べている(3月3日)。かつてイラク戦争の際、米国はフセイン政権による「大量破壊兵器の保有」という事実無根の言いがかりをつけて戦争を仕掛けたが、中東における帝国主義的覇権確立を求めて、まったく同じ暴虐が繰り返されているのである。
正当性のひとかけらもない、また「平和的手段による国際紛争の解決」という第二次世界大戦を経て確立された普遍的理念・ルールを嘲笑するかのような(国連憲章をはじめとした諸々の国際法規に違反)かかる野蛮かつ卑劣な攻撃を、われわれは断固糾弾する。
トランプ政権は、年初より、1月3日のベネズエラ急襲と大統領夫妻の拉致、1月29日のキューバに対する「石油封鎖」(残忍な兵糧攻め)の発動、そしてこのたびのイラン攻撃と、米帝国主義の世界支配に一貫して抵抗してきた反帝自主の国家、社会主義国家に対し、はっきりと「体制転覆」を目標にした攻撃を仕掛けている。しかし、これらの暴走=エスカレーションは、米帝国主義の強さ・盤石さの現われではない。世界全体の構造変化を見れば、米国をはじめG7を構成する西側帝国主義国の力が弱まり、中国を先頭とするいわゆるグローバルサウスの力が強まる趨勢ははっきりとしている。
米国内に目を移せば、製造業の衰退に象徴されるアメリカ資本主義のかかえる構造的矛盾が深化するなか、トランプが関わった数々の犯罪への追及、高関税政策がまねいた物価高騰への人民の不満、移民排斥政策への抗議の広まりなどの諸矛盾の激化、民心の離反が顕著に現われている(2月24日のCNNの世論調査によるとトランプ政権の支持率は36%に低下〔不支持率63%〕)。
このような国際的・国内的な支配体制の行き詰まり・瓦解状況への強烈な危機感、焦りが、これら一連のエスカレーションの動因となっていることは明白である。国内矛盾の激化、それへの人民の不満・批判を外部にむけさせるという点では、強硬な対外政策を進めるネタニヤフ政権(政治汚職や戦争犯罪が国内で厳しく追及されている)もトランプ政権とまったく変わらない。トランプは、11月の中間選挙にむけ現在の劣勢を挽回するための〝成果〟を求めており、イラン政権を打倒できれば〝歴史的な成果〟とアピールできるし、イスラエル寄りの保守岩盤層の支持拡大にも大きく寄与する、そうした計算づくの攻撃であろう。
またこの攻撃にはパレスチナ解放闘争の後ろ盾となってきたイランを倒すことで中東の反帝闘争の息の根を止めるという狙いがある。イラン攻撃と並行してイスラエルは、ヒズボラ掃討のためにレバノンへの爆撃を激化させており、こちらでは3月2日以降、子ども100人以上を含む850人の死者が出ている。
高市は戦争協力を拒否せよ
許しがたいのは日本政府の対応だ。ことあるごとに「法の支配」を強調し「武力による現状変更の試み」に反対を言ってきた政府が、一国の指導者の拉致・誘拐(ベネズエラ)、白昼堂々の爆殺(イラン)という、あからさまな「法の支配」の蹂躙、「武力による現状変更」に対してなにひとつ異論をとなえず実質的に支持している(イラン攻撃については、米の同盟国である英、仏の首脳さえ「国際法違反」と明言しているし、スペイン、イタリアは戦争協力を拒否している)。それどころか高市政権は、被侵略国であり国連憲章に基づいて正当に自衛権を行使しているイランに対し非難・攻撃の矛先を向けている。
今後、世論の流れは、当初のアメリカ、イスラエルの蛮行への非難から、中東各地への攻撃で人びとの安全を脅かし原油や天然ガスの供給を止めてエネルギー危機や物価高騰を招来させているイランが悪いという方向に変えられていくにちがいない。犯罪の被害者を加害者に仕立てていく悪辣な世論操作だ。
ホルムズ海峡防衛の名のもとに
3月14日、トランプは、日本など数か国を名指しして、ホルムズ海峡の封鎖で影響を受ける国は軍艦を派遣し、原油輸送の船舶などを護衛することを望むと表明した。翌15日、米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、トランプ政権が船舶護衛のためのである有志連合結成をこの週のうちにも発表する計画だと伝えた。ホルムズ海峡防衛に名を借りた米国側に付いてのイラン戦争参戦が当該国に強いられているのである。この発言を契機に日本の自衛隊の参戦もにわかに現実味を帯びることになった。政府や防衛省内では、自衛隊艦船派遣のために、安保法に基づく存立危機事態や重要影響事態、国際平和共同対処事態、自衛隊法に基づく海上警備行動などいくつもの案が検討されているようだ。今のところ省庁関係者はどれも「ハードルが高い」として派遣には慎重な姿勢だと商業報道は伝えているが、そんなことはまったくあてにならない。かつて中東に自衛隊が派兵された際にはその都度これを正当化する「イラン特措法」や「イラク特措法」などがつくられ強行された。
3月19日に日米首脳会談が行なわれる。その場でトランプは高市に対し、ホルムズ海峡への自衛隊派兵を要求してくるに違いない。反対の声が弱ければ高市がそれに応じる危険性は十分にある。高市たちがイラン戦争への支持・協力、ましてや参戦への道を進むことを、われわれは断じて許してはならない。
戦争加担は始まっている
イランによる反撃やホルムズ海峡封鎖で原油供給が止まり世界的なエネルギー危機が起きている。しかし、この事態の元凶は、アメリカ、イスラエルの不当な軍事侵略だ。圧倒的な軍事力の差がある「非対称な戦争」において、イランがみずからを守るにはこうした選択しか残されていない。イランへの攻撃が止まないかぎりこの状況は続く。打開策ははっきりしている。世界の反戦運動の力でアメリカとイスラエルの戦争を止める、それしかないのだ。
米軍横須賀基地を母港とするイージス艦2隻がアラビア海に展開し、長距離巡行ミサイル・トマホークを発射してイランへの先制攻撃に参加した。3月15日の報道では、横須賀だけでなく、沖縄の海兵隊を含む精鋭部隊が日本各地の米軍基地(沖縄、厚木、岩国、佐世保)からすでにイランに出撃しているか、出撃準備をしていることがわかっている。このことを見ても、日本はすでにイラン戦争に加担しているといってよい。多くのイラン人民を殺戮している今次の戦争の出撃拠点=米軍基地の存在とフル稼働を許している、われわれ日本人民の加害責任がすでに厳しく問われているのである。
●アメリカ、イスラエルのイラン攻撃糾弾! ただちに攻撃を中止せよ!
●高市政権はアメリカ、イスラエルの戦争を支持するな! はっきりと非難し、中止を求めよ!
●いかなる形の日本の戦争協力・参戦にも反対!
●これらの動きと連動した高市政権の戦争国家化、改憲策動に反対しよう!
【大山歩】
(2026年3月16日)
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