国際婦人デー3・4集会に結集しよう!
平和に生きる権利を手ばなすな!
反戦平和・女性の権利確立をかかげて、三月四日、わたしたちは今年も国際婦人デー集会を開催する。
いまだ新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、とりわけ女性労働者、非正規労働者にしわ寄せが集中している。仕事や住まいを失ったり、賃金削減などに苦しむ女性たちに、異常な物価高騰が追い打ちをかけている。日本政府は、わたしたちの暮らしを守るどころか、度重なる生活保護基準の引き上げや年金支給額の減額を行なうとともに、今後も後期高齢者の介護保険料や自己負担の引き上げなどを画策している。配偶者控除の見直しや国民年金の納付期間五年延長なども取りざたされている。
どこまでわたしたちに負担を強いるのか。
「ジェンダー平等」は実現したか
日本の歴代政権は天皇制護持のため、戦後も家父長制的な考え方を温存させてきた。男が働き、女は家事労働などを無償で行ない補助的な労働につくという形態を、資本は都合よく使ってきた。しかし、「ジェンダー平等」を求める声と労働力不足を背景に、政府は「女性活躍」「男女共同参画」など聞こえのいい言葉を使い、非正規労働分野を拡大しつつ女性を労働市場に誘導した。そして「男なみ」に働かなければ同等の処遇を受けられないという論で、女子保護規定の撤廃に道を開いた。
女性の労働は依然として「補助的なもの」におとしめられたままで、女性の従事者が多い保育や介護などのケアワークは無賃労働の家事の延長とされて低賃金が横行している。家庭でも職場でも女性は搾取され続けている。
利潤追求が第一目的の資本主義社会では女性は報われない。
原発「活用」許すな
日本政府は、東京電力福島第一原発の事故以来、歴代政権がまがりなりにも掲げてきた「脱原発依存」の旗を降ろす大転換を決めた。原発の長期「活用」と、建て替えの推進が柱で「運転期間は原則四〇年、最長六〇年」というルールを事実上空文化させるものだ。原発事故以来、子どもや住民の被ばく被害は続いている。たまり続ける一方の「核のごみ」も、解決のめどが立たない。汚染水の海洋放出も強行されようとしている。これ以上、原発被害を生んではならない。そもそも原子力技術は核兵器の材料プルトニウムを作るためのものだ。「原子力の平和利用」という欺瞞を暴かなければならない。
戦争を止めよう!
岸田内閣は、昨年十二月十六日、外交・安保政策の指針となる新たな「国家安全保障戦略」など安保関連三文書を閣議決定した。相手国領域を直接攻撃する敵基地攻撃能力の保有と、五年間で防衛関連予算を倍増させることなどが明記されている。安保政策の大転換が国会審議も経ず、内閣や与党の一存で決められた。また、沖縄の島じまに続々とミサイルシステムや自衛隊の部隊を増強している。さらに、岸田首相は欧州・北米五か国を歴訪して、軍事的関係強化に奔走した。日米首脳会談では「日本の防衛費の歴史的な増額」が歓迎された。平和憲法を踏みにじり米国とともに戦争する国にまっしぐらだ。軍拡・改憲策動を許してはならない。
いかなる戦争も、労働者の命が粗末にされ、まっさきに殺し、殺される。わたしたちは戦争に巻き込まれる危機に直面しているのではない。すでに日本は戦争に加担している。直接手をくださずともひとを殺す加害の側にいるのだ。
行き詰まる資本主義
貧困と格差が広がり批判を受けたことで、岸田首相は「新しい資本主義」を掲げた。ところが、蓋をあけてみれば富の再分配ですらない、投資を促すだけのものだ。そして、そのリスクについては多くを語らない。人びとが生活苦にあえいでいるときに有効な手段であるはずがない。人びとを投資に誘導することによって利益を上げられるのは、莫大な資金と株式、債券を有する巨大資本、手数料で儲ける証券会社などだ。
資本主義の本質は、絶えず利潤を求め、資本を増大させるということだ。労働者から徹底的に搾取し、自然からもさまざまな資源を奪っていく。高額武器の大量消費と再生産を繰り返す武力紛争がやむこともない。しかし、永遠の経済成長は幻想で、すでに資本主義の矛盾が極まり行き詰まりを見せている。
国内外の女性と手を結んで闘おう!
貧わたしたちには平和に生きる権利がある。けっして侵すことのできないその権利を取り戻すために、搾取と抑圧の根源である生産手段の私的所有を廃止しなければならない。だれもが搾取されることのない社会主義をめざそう。
そのためには、ウクライナ事態で歴史的文脈を見ず、ロシアだけを一方的に悪とし、中国や朝鮮を「脅威」とするプロパガンダにのってはならない。ヘイトクライムや排外主義を許してはならない。わたしたちの平和に生きる権利を脅かす元凶は何かを知り、真の敵を見抜いて、国内外のたたかう人びとと連帯しよう。集会では、労働組合、在日朝鮮人の人権問題、反原発、反基地、それぞれの現場で闘う人たちが発言する。困難な現実をあきらめず、大きな連帯の輪をひろげ、ともに闘おう。いっしょに声をあげよう。
【国際婦人デー3・4集会実行委員会】
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