10・21首相官邸前行動でのHOWSのアピール
自国政府独占の戦争政策と断固闘おう!
                    
 東京東部労組などでつくる労組反戦行動実行委員会が呼びかけた10・21官邸前戦争反対アクション(集会ルポ七面)には、労働者・労働組合こそが反戦運動の先頭に立とうとの趣旨に賛同し、HOWS受講生も数多く参加した。以下はHOWSのアピール文(当日は部分読み上げ)。【編集部】
 
 今日は、国際反戦デーです。一九六六年十月二十一日にベトナム戦争に反対するため、総評が統一ストライキを決行し、官民五二〇万人が参加しました。この労働者人民が反戦に立ちあがった記念すべき日に、このような行動に参加できて、大変光栄です。
 みなさん! 上がらない賃金、高騰する物価、劣悪化する労働現場で、わたしたちの暮らしは一段と苦しくなっています。物価は上がるのに賃金は上がらない。つまり、実質賃金は低下し続けています。にもかかわらず、上場企業全体では過去最高益を更新しています。大企業は給料を減らすいっぽうで、利益と株主配当を順調に拡大していっています。
 いい加減、労働者人民を苦しめる政治をやめさせましょう。岸田首相は「アベ政治」の継承をやめよ。「アベ政治」はもうおしまいにしましょう。しかしながら、岸田首相は、わたしたちの税金を使って、安倍の「国葬」を強行しました。人びとの多くが反対するなかでの強行です。安倍は死してもなお民意を無視しつづけています。「国葬」は法のもとの平等や思想と良心の自由に反しています。明確に憲法違反です。
 思えば、安倍は数々の憲法違反の悪行を重ねてきました。満腔の怒りを込めて、ここに安倍の罪科を読み上げます。
 教育基本法の改悪。国民投票法の制定。沖縄・辺野古への新基地建設の埋め立ての強行。特定秘密保護法の成立。武器輸出三原則の放棄。集団的自衛権行使の容認。慰安婦問題で「最終的かつ不可逆的な解決」とした日韓合意。朝鮮学校の無償化排除。教育勅語容認の閣議決定。共謀罪の制定。労働者派遣法の改悪。消費税の一〇%への引き上げ。はっきり言ってもう切りがありません。
 その安倍の反人民的政治を継承しているのが岸田首相ではないでしょうか。岸田首相は「聞く力」が自慢だそうです。しかし、岸田首相も労働者人民の声を聞く「耳」を持たないことは明らかではないでしょうか。
 そんな安倍のお株を奪うかのように、岸田政権は、排外主義を煽り、日本の戦争国家化を進めています。その象徴的な事例が朝鮮半島をめぐる情勢です。朝鮮民主主義人民共和国は、十月四日にミサイルを発射しました。日本のメディアは上を下への大騒ぎです。しかし、同じ頃に、日本、アメリカ、韓国の三か国が朝鮮のすぐ隣の日本海で共同軍事演習を行なっていることはあまり知られていません。アメリカの原子力空母「ロナルド・レーガン」や海上自衛隊の護衛艦「あさひ」や韓国海軍の駆逐艦が並んで航行するなどの共同軍事演習を日本海で行ないました。この軍事演習が朝鮮人民にとってどれほどの脅威となっているか。多くの日本人はそのことに想像が及びません。アメリカを筆頭とした帝国主義者たちは、破廉恥にも、「人権」「民主主義」「自由」を錦の御旗にして、朝鮮への軍民両面からの植民地主義的介入の手を緩めようとはしません。朝鮮の体制崩壊をもくろむ帝国主義者たちの攻撃こそが、人権無視の最たるものではないでしょうか。
 われわれがすべきことは、「北朝鮮バッシング」騒ぎにいっしょになって踊ることではありません。われわれがすべきことは、朝鮮の社会主義建設の平和的発展を帝国主義者たちの攻撃や干渉から防衛することです。われわれがすべきことは、朝鮮人民の自主を尊重し、かれらとの連帯を求めることです。
 ウクライナ情勢をみてもわかるとおり、資本家階級はつねに戦争で儲けようという衝動に突き動かされています。わたしたち労働者人民がいますべきことは、自分たちの国の政府独占が進める戦争政策に抗して団結して闘うことです。憲法第九条の平和主義の精神に基づく、外交などの非暴力による解決をするように岸田首相に迫りましょう。わたしたち労働者人民は、岸田首相に対して「戦争NO!」の声を突きつけましょう。
 【安在郷史】