米国のベネズエラ全面封鎖糾弾!「ノーモアトランプ」の声を世界に
カラカスでは大規模な抗議集会

国連事務総長宛ての署名に協力を


 八月五日米国トランプ大統領は米国内にあるすべてのベネズエラ政府資産を凍結する大統領令に署名した。翌六日ベルーのリマで開かれた「ベネズエラの民主主義のための国際会議」で米国ボルトン大統領補佐官は「米国はマドゥーロ政権への支援を続ける人びとを制裁対象とする」と述べ、マドゥーロ政権と商取引を続ける国や企業に制裁を科すと予告した。
 マドゥーロ大統領はこの制裁に反撃する闘いを呼びかけ、八月十日ベネズエラ全土でそして世界各地で「#ノーモアトランプ」を掲げた抗議集会が開催された。
 ベネズエラの首都カラカスでの集会とデモはベネズエラ大祖国同盟とボリバル人民会議が主催した。集会でロドリゲス通信相は「本日八月十日から九月十日まで、大量虐殺、人種差別、外国人差別を拒否する手紙に人びとが署名する」と宣言した。
 カラカス集会の書面簿の先頭にマドゥーロ大統領と妻シリア‐フローレスが署名した。
 かつて二〇一五年にオバマ大統領が「ベネズエラが安全保障上の脅威」と宣言した時、一三四四万七六五一人のベネズエラ人民が拒否書簡に署名した。
 ボルトンが出席し熱弁をふるった八月六日の「ベネズエラの民主主義のための国際会議」は失敗に終わった。一〇〇余国を招待したが参加は六〇余国。しかも、出席者の多くは各国のペルー駐在大使などであった。
 一方、七月下旬にベネズエラの首都カラカスで開催された「非同盟運動調整ビューロー閣僚会議」には、加盟一二〇国、オブザーバー七か国、国連など一〇の国際機関、一四の特別招待国代表らが参加した。
 直後にカラカスで開催された第二五回サンパウロ・フォーラムには、一九二の共産党・革新党・市民運動の代表七〇〇余名が参加した。
 これら二つの集会でベネズエラ連帯、米国の干渉糾弾が決議された。
 八月七日パナマ運河でベネズエラ向けの食品運搬輸送船(二万五〇〇〇トンの大豆製品など)が押収された。保険会社から船の所有者に「貨物をベネズエラに移送することを禁止されている」との通知があった。
 八月十四日パナマ運河局責任者は「運河の使用について第三国からの圧力に屈しない」と述べ、ブロックを解除した。
 八月十日に開始され全世界で取り組まれている国連事務総長宛ての「#ノーモアトランプ」署名にご協力下さい。
 書簡を別稿で掲載。ベネズエラ大使館のホームページ(h t t p s : / / v e n e z u e l a .or.jp/)に「書簡」と「署名用紙」があります。【編集部】

(『思想運動』1044号 2019年9月1日号)