米国はベネズエラに介入するな!
プロレタリア国際主義の旗を掲げ連帯を


階級闘争の最前線

 二〇一九年三月末現在のいまも、米国を先頭とする帝国主義陣営=軍産複合体・国際金融資本・ブルジョワマスコミによるベネズエラ人民への軍事的・経済的・政治的締めつけ・破壊工作が強化・継続されている。
 しかし、一九九九年にチャベス前大統領によって開始された反帝・反米・反新自由主義を掲げ人民大衆に依拠する「ボリバル革命」を継承するマドゥーロ政権は、この残酷な「制裁」に耐え、果敢に闘いをつづけている。
 米国政府の一月下旬の米州機構と国連安保理でのグアイド「暫定大統領」承認工作、二月中旬の「人道援助」強制搬入による挑発、二月下旬の「リマグループ」会議と国連安保理での軍事介入工作はことごとく失敗した。
 三月に入り米国政府は、二〇一五年三月にオバマ大統領が「ベネズエラが米国の国家安全保障と外交政策にとって特別の脅威となっている」とした大統領令「ベネズエラに対する緊急事態宣言」をさらに一年延長し、ベネズエラ国営金鉱山会社メルペンソン社の米国資産凍結や、マドゥーロ政権と取り引きする第三国の金融機関への制裁予告を発表した。そして、三月七日、ベネズエラへの大規模停電テロ攻撃を実行した。
 これに対しベネズエラ政府は同国最大のグリ水力発電所の複数の制御システムに米国のヒューストンとシカゴからサイバー攻撃が行なわれたことが停電の原因であると発表した。三月十五日、ロシア外務省も今回の停電の原因は外国からのサイバー攻撃によるとの判断を発表した。この攻撃についてのキューバ革命政府の声明を本紙二面に掲載したので参照してほしい。

問われる日本人民の国際主義の中身

 こうした状況に対して、いま米本国をはじめ、世界各地でベネズエラ人民との連帯表明、帝国主義グループへの抗議行動が取り組まれている。
 しかし、ひとり日本だけが、人民の側によるそうした連帯の声・行動の組織化に立ちおくれている。
 なぜか。それは日本共産党をはじめ労働者人民の側に立つべき政党・労働組合・「進歩的」知識人らが、あえて「渦中の栗を拾う」行為には与しないとダンマリを決めこみ、日本共産党にいたっては、ベネズエラ人民とマドゥーロ政権を支持することが自分たちの「選挙での票につながらない。否、票が減る」との判断からか、あろうことかベネズエラ大使館に抗議に出向き、みずからの「無関係」「潔白」を表明するというあり様だからである。労働者・労働組合の政治的・国際的無関心は言うまでもない。そして日本政府とマスコミがグアイド支持を連日報じる。

チリの教訓

 一九七三年、社会主義の道を進むチリのアジェンデ政権が米国の支援をうけたファシスト・ピノチェトの血のクーデターにより壊滅させられた。
 この攻撃の「成功」が、その後数十年全世界に荒れ狂っている新自由主義=規制緩和・構造改革・民営化(労働組合解体攻撃・基幹的国営企業の民営化・医療・教育など福祉・公共支出の削減、年金受給年齢の引き上げ、賃下げ、労働法制の改悪と非正規労働者の拡大)の実験場・劇的転換点となったのである。
 ベネズエラ人民の闘いは、朝鮮、辺野古、キューバ、パレスチナ、中東での人民の闘いと連動している。他国の、そして自国の労働者階級人民の抱える困難から目をそらさず、この困難を自らの困難として引き受け、共に闘う者こそ、真に社会主義を目指す者である。われわれもこの道を進もう。 【広野省三】

(『思想運動』1039号 2019年4月1日号