ユナイテッド航空解雇撤回闘争支援行動
仲間と共に必ず職場に戻る!


 二年前(二〇一六年)ユナイテッド航空は、二万五〇〇〇名が在籍する乗務員のなかから日本で採用された日本人乗務員(四人)のみを解雇した。以後、解雇された当該四人は所属する労組員、支援者とともに解雇撤回を求めて精力的に行動している。現在、地裁、都労委で係争中だが、集会はもとより成田空港四階チェックインカウンター前、アメリカ商工会議所前、アメリカ大使館前、全日空(提携会社)前での情宣活動や国交省、厚労省への要請行動を行なっている。
 組合員たちはこれまでも数度の揺さぶりをかけられてきた。最初は二〇年前(一九九八年)、正社員から契約社員への変更を通告された。このとき全国一般東京労組・全労働者組合に四名が加入、諦めて組合に入らず辞めていった仲間が大勢いた。その後も何度か揺さぶりがあったが仲間の支援により切り抜けてきた(詳細は、姉妹誌『社会評論』一九二号「労働者通信」を参照いただきたい)。
 わたしが仲間とともに支援に参加するようになったのは、今年(二〇一八年)HОWS(本郷文化フォーラムワーカーズスクール)・小川町企画主催「国際婦人デー3・3東京集会」で当該の一人・吉良紀子さんの解雇撤回闘争報告を聞いてからである。力強いアピールはもちろんのこと、つらいときのこと、悔しいこと、それらを乗り越えられたのは支援してくれる仲間がいたからだと満面の笑みで語るときの表情が実に豊かであったからだ。
 支援行動の内容は、主に裁判傍聴、各行動時のビラ撒きである。特に「成田空港就労要求行動」には可能な限り参加したい。この行動は毎月最終週の土曜日午後三時から一時間行なわれている。予定が半年先位まで組まれているから参加しやすい。
 ちなみに四月二十八日(土)一五時から行なわれた行動は、連休の始まりでもあり四階のユナイテッド航空チェックインカウンター前は行き交う乗客でいっぱいだった。支援者も五〇名近く集まり行動に力がみなぎっていた。横断幕を持つひと、その前で吉良紀子さんがマイクを持ち日本語と英語で解雇撤回の訴えをする。他に解雇反対のプラカードを持って四階フロアーをぐるぐる周り歩く支援者、わたしは搭乗のため行き来する人びとに日本語と英語で両面印刷されたビラ撒きをした。最後は「ユナイテッド航空はわれわれを職場へもどせ!」、「Job back! Jobback! Job back!」、「労働者は連帯して闘うぞ!」とフロアーいっぱいに響きわたるシュプレヒコールで締めくくる。この日の行動が終わり帰ろうとする頃、通りがかったプエルトリコの女性がYoutubeで発信したいと申し出てきた。相談の上それに応えることになりスマホから流れる軽快な音楽に乗せて二、三分間ステップを踏んだ。場所柄もありこれまでのビラ撒きと違い愉快な行動日だった。
 労働者をいとも簡単に切り捨てていく企業の横暴がまかり通っているいま、何度か揺さぶられながら踏みとどまった当該たちの「やれることは全部やる」という気概にわたしも支援の意を強くした。
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 来る六月十六日(土)一三時から、本郷文化フォーラムでHOWS講座〈階級意識を鍛え労働運動の一翼を担おう!〉「生活権と労働権を取り戻すために」と題してユナイテッド航空解雇撤回闘争・吉良紀子さんの報告があります。ぜひ、参加していただきたいです。参加することも支援の一つと考えます。【友田幸枝】

(『思想運動』1022号 2018年5月15日号